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雑記

フリーランス(個人事業主)から法人成りする人に伝えたい16のこと

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こんにちは!フリーランスの皆さん。

僕はフリーランスで5年間事業を行なっていて、最近法人成りして1期目の決算が終わりました。

自分も法人成りするタイミングって色々と調べてみたんですが、1000万円超えたらした方がいいだの、初めから法人成りした方がいいだの、いろんな意見があったのですが、とりあえずやってみたらわかると思ったので、実際に法人成りしてみて僕なりにわかったことをここに残しておこうと思います。

フリーランスから法人成りをしようかと検討している方はぜひ参考にしてみてください。あくまでも僕個人の体験に基づくものですので、参考程度で。では早速いきましょう。

①法人成りしたばかりだと法人口座が中々作れない

僕はこれまでローンやクレジットの滞納、借金など全くしたことない人間です。なので、法人成りさえして登記が終われば、普通に法人口座が作れるものばかりと思ってました。

フリーランスからの法人成りですので、当然1ヶ月目から仕事も発生しているわけで、法人の銀行口座が必要になります。さらに法人用のクレジットカードを作るためにも、引き落とす法人口座が必要ですので、作らないとどうしようもないわけです。

っということで法人登記が終わって、いろんな銀行に回って書類書いて審査を依頼したのですが、なんとほとんどの銀行口座は審査落ちでした。通るだろうと思っていた「楽天銀行」とか「SBIネット銀行」などといったネットバンクも審査落ちしてしまいました。てっきりサクッと通るだろうと思ってたので普通にショックでしたし、最初の1ヶ月はこの法人口座作成に割と時間を割いてました。

最終的に審査が通ったのは「三菱UFJ銀行」と「GMOあおぞらネット銀行」の二つでした。

②フリーランスから法人成りなら、法人口座はUFJ銀行とGMOあおぞらネット銀行でいい

っということで、フリーランスとしてある程度何期か終えて法人成りする場合は、「三菱UFJ銀行」と「GMOあおぞらネット銀行」の2つで良いです。

ネットでちょっと調べると法人成りしたばかりだと、メガバンクは開設できないと書かれていたりしますが、フリーランスとして何期か決算を終えていると、UFJ銀行は確定申告書類にも目を通してくれて、それも審査対象としてくれた(※僕の場合です)ので、とても有り難かったです。他のメガバンクは普通に審査落ちです。

そこらへんはUFJ銀行は、フリーランスの時代の実績もある程度見てくれるんだなとわかりました。ただメガバンクだけあって、書類の提出や審査に結構時間がかかって、UFJの法人口座を持つまでに結果的に1ヶ月強かかりました。

そしてもう一つのGMOあおぞらネット銀行もっと良かったです。

審査は2〜3日で終わるうえに、法人設立した最初の1年間は「20件/月間」まで振込み手数料が無料という太っ腹ぶりです。後で話しますが、法人口座の振り込み手数料ってかなり高いので、この月間20件まで無料というのはかなりありがたい制度になります。

③UFJの法人口座を持つ理由は社会保険の引き落としのため

じゃあ「GMOあおぞらネット銀行だけでいいじゃん?」っという声が聞こえてきそうなのですが、実はそれでは会社経営で壁が生まれます。その壁がネットバンクだと「社会保険の引き落としができない」という壁です。年金事務所に行ってGMOあおぞらネット銀行から引き落とされる形にしたいんですけどー?っと電話してみたのですが、「ネットバンクはできないんですよ〜」と言われ門前払い。僕の場合は社会保険料だけでしたが、人(会社)によっては、取引先とかがネットバンクは扱えないんですよ〜となる場合があります。

なので、メガバンクであるUFJ銀行とGMOあおぞらネット銀行の二つで運用していくのが理想ということになるのです。

④メガバンクの法人口座の振り込み手数料はめちゃ高い

法人になると法人口座から、取引先へ振込みを行います。これは法人成りをするまで知らなかったのですが、UFJの法人口座から他の銀行に振り込もうとすると1件660円もかかります。

個人口座からの振込だとここまでかからなかったので、その感覚でいたのが間違いでした。最初のうちはUFJをメイン口座として使っていたので、最初の数ヶ月は振込手数料だけでかなりのお金を手数料で消してしまいました。本当にもったいなかったです。年間にしたら何十万もいっちゃいますからね。

最初、それを「法人成りしたからこんなもんなのかなー」ぐらいに思ってたのですが、本当にバカでした。その後GMOあおぞらネット銀行にして、月間20件まで無料サービスを使い始めたので、純粋に振込手数料の経費を浮かせることに成功しました。

これから法人成りをする人は僕みたいに間違えないように、法人成りをした初っ端から「GMOあおぞらネット銀行」を使うようにして、サブ口座としてUFJ銀行を同時進行で開設していくという流れがベストです。気をつけてください。

⑤フリーランス(個人事業主)の時と比べて事務処理が多い

続いて事務処理についてです。

個人事業主1年目の時から顧問税理士を雇っていたのですが、経理のことを勉強するために、仕分けや経理作業はある程度自分でやってました。当初から法人成りすることを視野に入れていたので、その延長線上ぐらいの事務処理で大丈夫だろう….と考えていましたが、法人になるとわりかしやらなくてはいけない事務処理が増えます。

特に法人成りしたばかりの時は、あれやこれやあるうえに、銀行口座の変更とかカードとか年金事務所とのやりとりとか。僕の場合はそれに加えて設立して間もない頃に年金事務所の社会保険料調査対象に選ばれてしまって、その処理を行ったり、あたふたしていました。

サラリーマンだった頃を思い浮かべると、会社はこんなにもいろんなことをしていてくれたんだなと感謝の気持ちでいっぱいになります。

⑥当たり前だけど月々の顧問税理士料金が上がる、でも税理士は雇った方がいい

これは当たり前の話ですが、月々の顧問税理士料金が上がります。

まあ当然なのですが、個人事業主時代と同じぐらいの利益を出すためには、この分をさらに上乗せで稼ぐ必要があります。参考までに金額ですが、個人事業主の時は年間18万円ぐらいで、法人になったら年間30万円ぐらいになりました。

ただ、高くなってはいるのですが、給料のことや処理のことなど、色々と相談させてもらったので助かりました。法人になっても顧問税理士を雇わないという人もいるらしいのですが、顧問税理士は必須だと思います。

⑦1年目なのに年金事務所からの調査が入りました(笑)

これは笑い話の一つとして聞いてほしいのですが、設立1年目で、さらに3ヶ月目ぐらいに年金事務所からの調査が入りました。調査なので、青色の目立つ封筒で会社宛に来たので最初は何事!?っとびっくりしました。

最初は調査員のような人が来て、聞き取り調査でもしていくんかな?とか思ってましたが、賃金台帳や証明系の書類を郵送して終わりというものでした。所要時間は1時間ぐらいです。

ただ、設立してまだ間もなかったので、忙しい合間をぬって資料を準備するのに普通に戸惑りました。きっと調査先をランダムに選んでて、たまたまそこに引っかかったんだと想います。びっくりするでしょうけど、普通に対応すればOKでした。

⑧取引先の企業が一気に増えた、仕事の幅を広げるなら間違いなく法人成りしよう

これは法人成りして実感したことのひとつなのですが、個人事業主でやってるフリーランスの場合、「個人事業主はちょっと…」という形で取引してもらえないことがありました。大手企業になればなるほどそうだと思いますし、どこまで責任を持ってやってくれるかわからないフリーランスに仕事を依頼するのは、企業側にもリスクがあるので仕方のないことだと思います。

僕は法人成りして1年目でしたが、個人事業主の時よりも取引先の企業が一気に増えました。それだけでなく、向こうから仕事を依頼したいとご連絡いただく企業様も増えました。メディア運営の大元が「法人」というだけで、それなりに信用していただけるのでしょう。

僕は、フリーランスから法人成りしたので、実態はそこまで変わってないと思いますが、顧客から見た時は対外的なものが大違いなようです。

⑨節税(※合法です)できる幅が広がる、自分の会社に自分の家の一部を貸すという選択

僕の会社は役員だけで社員はいません。業務委託としてお願いしているフリーランスたちはたくさんいますが、全て在宅なのでオフィスも別に借りてるわけではありません。

自宅の2室ぐらいを事務所にしちゃってそこで作業しているのですが、この状態だと自分の会社と賃貸契約を結べて、毎月賃料をもらうということができるようになります。当然そこまで大きな金額ではありませんが、僕の会社なので、自分が自分に家賃を払っているような感覚になります。

その他にも税理士さんから色々教えてもらったりして、個人事業主の時にはできないような節税ができるようになります。事務処理などは多くなりますが、それ以上にメリットを感じることがありました。

⑩「個人事業主で1000万以上売上があるなら法人成りした方がいい」とかは、ケースバイケースで必ずしもそうではない

よくネットやyoutubeとかで「1000万以上売上があるなら法人成りした方がいい」とか紹介されていたりしますが、法人成りしてみてよくわかりました。これはケースバイケースで究極「人による」って感じです。

法人成りすると代表者は当然社会保険に加入しなければいけません。社会保険の額はどう決まるのかというと「役員報酬」で、その役員報酬は自分で決めることができます。自分の会社ですからね。

その役員報酬が高ければ社会保険も高くなりますし、安ければ社会保険も安くなります。あまりにも安くしすぎると生活していくことができないので安くしすぎもダメですが、ある程度自分が食べていける分を役員報酬として設定したり、社会保険ベースで役員報酬を決めることだってできます。

1000万以上から法人成り….とかそういうシンプルな基準ではなくて、この役員報酬然り、売上と利益のベースでバランスを考えていくことが大切なんだと思いました。

⑪上場企業は誰だって目指せる、僕も上場を目指します

法人成りしてみて最初に思ったのは「どうやって上場するんだろう?」という疑問です。

せっかく自分の会社を作ったのなら上場してみるのも楽しそうだし、上場企業の社長…という肩書きも悪くないじゃん?ってことで、調べてみたら利益ベースで1億あって、IPOとか、いろんな関連のことをクリアにしていけば上場も不可能ではないということが理解できました。何事も勉強です。

個人事業主の場合だと、どれだけ事業を広げて売上を立てたとしても当然上場はできません。まあ上場できるぐらいの利益を個人事業主で上げることができているなら、それこそ法人にした方がいいと思いますが、目指すことができるというのは僕の中のモチベーションも大きく変わります。

⑫対外的な印象は大きく変わる。代表取締役社長という肩書きはやっぱ強い

僕はフリーランスからの法人成りですが、個人事業主から株式会社になったからと言って、事業形態がいきなり変わるわけではありません。法人成りした後もフリーランスの営業形態と仕事とさほど変わらないのですが、肩書きは当然「代表取締役社長」になるわけです。

これまでは個人事業主として名刺を出してましたが、名刺を出した時の相手方の印象はかなり変わったと肌感でもわかります。「あ、社長さんなんですねー」みたいな。

前述にも少しありましたが、個人事業主と株式会社というのは、中身云々ではなく、それだけ相手に与える影響が変わるということです。正社員やバイトを募集することがあると思いますが、応募する側も株式会社だと安心感がありますしね。

事業に対する本気度が自然と伝わるもんなのでしょう。

⑬とにかくコストを下げることが大事だとわかった

法人化するぞー!ってなると、人を雇うためとか、対外的なことを考えて、初っ端からオフィスをレンタルしたり、大きく広報を行ったりとされる方も多いのですが、それ自体は当然悪いことではないですが、初期コストはできるだけ抑えることが大切だとわかりました。だって社会保険料が想像以上に高いんだもん!きっとみんなびっくりするでしょう。

僕の会社は社員があまりいないので、全員完全在宅ワークに切り替えて、月一回ぐらいどっかのカフェでミーティングというスタイルにしました。WEB会社ですし、みんな同じ場所で仕事する必要ある?って思ってます。

そうすれば、オフィス代も浮かせることができますし、社員の交通費も削減することができます。社長になってみてわかりましたが、会社の経費って昭和時代の名残から、いらないものでも、なぜか当たり前に必要だとされているものが結構あることに気づきます。利益が出てきて軌道に乗ってきてからコストをかければいいのです。

脱サラして2000万借り入れしてラーメン屋始めました!みたいな方もいらっしゃいますが、それって冷静に考えれば2000万の負債を背負って事業を始めるようなものでしょ?初期コストはとにかく下げればいいんです。

⑭交際費のコストをとにかく下げる!最大の節税は使わないこと

株式会社になると年間800万まで交際費を経費で落とすことができます。

法人成りするまでは、取引先の会社の担当者と居酒屋行ったり、派手に飲み歩いたりしないといけないのかなと思ってたのですが、これも冷静に考えれば、わざわざコストの高い居酒屋とかキャバクラとかに行く必要もありません。

大切なのは取引先の会社の方と仕事の話をすることであって、お酒や食事は二の次です。僕も代表取締役ですので、当然さまざまな接待があります。だからこそ一つ一つの接待費をいかにコストを下げるかで考えます。昼の時間帯にしてカフェとかで済ませたり、夜飲みは時間を決めて済ませたり。いくらでも方法はあります。

こういう話をすると…「え?利益出たら法人税増えるじゃん!」って言われますが、無駄な経費を使うぐらいなら、利益出て法人税を払う方が良くないですか?と思います。

何十億も利益がある会社ならまだわかりますが、僕の会社の規模なら交際費に何百万もかける必要はありません。(※当然ですがかけるところにはお金かけます。)持論ですが、最大の節税は「使わないこと」だと思ってます。スタートアップ企業ならなおさらです。

⑮経費で使う法人用クレジットカードは、年会費無料の楽天カードとかでいい

フリーランスから法人成りすると、当然個人で使うカードとは別に、会社の経費で使う法人用クレジットカードも持つことになります。僕は最初「会社のカードだからかっこよくプラチナカードにしよっと♪」みたいに思ってて、プラチナカードを使ってたのですが、これも間違いでした。そうです。とにかくコストを下げることが重要です。

最初のうちは年会費無料とかのシルバーカードで十分です。できればログインとかもしやすいやつにしましょう。カード明細を税理士さんに提出しなければいけないからです。

プラチナとかゴールドカードは見栄えもよく、コンシェルジュサービスとかが使えますが、年会費に5万とか10万とかかかるものですし、仮に年会費10万を10年払い続ければ100万ですからね。先述にもなりますが、とにかくこういう細かなコストを下げることが大切です。

⑯法人化しようかどうか迷っているなら早めにすればいい。「売上がー」とか言ってないで最初から。

僕はフリーランスの人とたくさん仕事してますが、フリーランスの人と話すと結構な確率で「法人化しようかどうか迷っている」と言うんですよね。僕はその話になった時に毎回言います。「迷っているなら今すぐにすればいい」と。

その時に毎回法人化のメリットや財務状況などを説明するのですが、個人事業主の人からしたら「法人化?なんか怖い」「コストとかも大きくかかるんでしょ?」みたいな感想を持ちます。個人事業主でしっかり利益を出して食えているなら普通に法人化でOKです。当然先述の通り、ランニングコストは上がってしまいますが、よく言われている「財布が二つある」状態は節税においても、財務管理においてもとても強いです。

この記事を読んでいる個人事業主の方も自分の胸に手をおいて考えてみてください。今よりもっと稼ぎたいですよね?満足しているんですか?これから税金ももっと上がっていきますよ?今のままでいる。現状維持。それは衰退と同じです。

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